中国秘密警察はどこに行ったか? 移転先は上海電力・人民日報関係が続々と
書類送検受け転居か
東京都千代田区神田和泉町に所在する「中国秘密警察」拠点の関係者である中国人女二人が、今年二月二十一日に警視庁公安部によって詐欺容疑で書類送検された。
容疑は国の新型コロナ対策の持続化給付金百万円を騙し取ったとするもの。
書類送検されたのは、松下新平参議院議員の元秘書で、「中国秘密警察」拠点のビルに所在する「日本福州十邑社団聯合総会」常務理事だった呉麗香こと何麗紅。
この書類送検後の二月二十九日、「日本福州十邑社団聯合総会」は役員を入れ替えて所在地を移転していたことが本紙の調べで判明した。
元のビルは「十邑会館十邑ホテル」から「ODA会館 ODAホテル」に改称し、ポストから「日本福州十邑社団聯合総会」の表札も剥がされている。
一軒家に十以上の会社が入居
移転先は東京都江戸川区一之江三丁目の一軒家。都営新宿線の一之江駅東口からほど近い場所に建っている。一見すると普通の民家だが、「A・B・C・D」と記されたポストが四つあり、この一軒家に複数の団体が所在・登録している様子がうかがえる。
この一軒家に「日本福州十邑社団聯合総会」以外に、雲游道株式会社、軽井沢ホールディングス株式会社、志真投資株式会社、国泰合同会社、株式会社ボーダレスワールド、E&S株式会社など、十社以上もの会社・団体が「入居」していることになっている。
人民日報と上海電力関係者
その中の一つ、「雲游道株式会社」の代表取締役は翁道逵という中国人だ。この翁道逵は、中国共産党の機関紙である人民日報海外版日本月刊の理事だ。
そして、日本の山河をメガソーラーで覆い尽くしている上海電力日本の監査法人であるShineWing Japan有限責任監査法人の代表パートナーも務めている人物だ。
そして何よりもこの一軒家の表札の名義が「翁」となっている。
中国共産党機関紙の人民日報、上海電力、中国秘密警察拠点が全て一点に寄せ集まっている形だ。
もう一社、「軽井沢ホールディングス株式会社」も、「日本福州十邑社団聯合総会」の代表理事である城山清張と、翁道逵が取締役になっている。
警視庁公安部による関係者の書類送検やマスコミ報道によって、居心地が悪くなって転がり込んだ先で、より一層「正体」が判明したといえる。
軍事だけでなく全体で侵略してくる中国
「日本福州十邑社団聯合総会」などの表向きをした在日中国人組織は、中国共産党直属の統一戦線工作部との関係が指摘されている。
「祖国統一」の名のもとに、チベットやウイグルなど、侵略した領域での反対勢力の監視や、台湾や日本をはじめとした周辺諸国への侵略、諜報活動、謀略を手掛けている機関とされる。
プロパガンダの発信として人民日報、国土の侵略と破壊の為に上海電力、諜報活動・在日中国人への監視として秘密警察と考えれば、中国による侵略は、軍事だけではなく、あらゆる手段によって全体的に行われている事がうかがえる。
自衛隊の増強や、スパイ防止法の制定だけではこの侵略を防ぐことは難しい。自衛隊が中国軍の動向を監視している後ろで、日本の政治家が籠絡されていては防衛も成り立たない。
あらゆる段階での防衛が求められる。今後も本紙では、中国秘密警察拠点をはじめ、在日中国人組織の動向に対して一層注意深く監視し、詳報していきたい。
(編集部)