中国からのヒアリ、梅毒…新型コロナ上陸前に鳴らし続けた警鐘

 「ハインリッヒの法則」と呼ばれるものがある。労働災害での一つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというものだ。

 これは労働災害に限らず、あらゆる重大事故、深刻な人災においてもあてはまる。いま世界を覆っている未曾有のコロナ禍も、我が国においてはいくつもの予兆現象が見られた。

 根底には野放図なグローバリズムの推進と開国政策により外国からのヒトとモノを怒涛のごとく受け入れてきたことが原因としてあげられる。

ヒアリ発見が示した第1の予兆

 平成29年6月には中国から神戸港に陸揚げされたコンテナから南米原産で猛毒を持つ外来種のヒアリが発見され、それ以来各地でヒアリの発見が相次いだ。

 こうした事態を受け、当時の鈴木信行事務所は同年7月24日に内閣府へ「ヒアリの上陸防止の為の全力対応と自由主義貿易改善を求める要望書」を提出しているが、その中で「ヒアリのみならず、他の有害外来生物や危険なウイルス流入の原因となる自由主義貿易・開国政策を一刻も早く改めること」と求めている。ヒアリなど危険な外来生物の流入を第1の予兆として、いずれ人に害をもたらすウイルスの流入につながると指摘していたのだ。

梅毒増加が示した第2の予兆

 平成29年の暮れには性病の梅毒感染者が5000人を超したことがニュースになったが、鈴木代表は増加する訪日中国人の推移と梅毒の増加数が比例していることから、訪日中国人が日本の性風俗店に梅毒を持ち込んでいる可能性を指摘したところ、東京新聞は「葛飾区議がヘイトツイート」と題する鈴木代表への中傷記事を掲載した。東京新聞などは科学的根拠を示さず「因果関係はない」と言うのだから呆れた話であった。この梅毒増加こそ、コロナ上陸の第2の予兆だったと言える。

 鈴木代表は同年12月15日に自らのブログで「パンデミック!日本を脅かす海外からの感染症!!」と題した記事にて、「梅毒感染者が日本の100倍以上いる支那からの観光客が、この10年間で6倍に増えたら、日本の梅毒感染者が同様に倍増した」「因果関係、可能性がある以上はそれに基づいて警鐘を鳴らすのが危機管理にあたる政治家の役割」と怯むことなく訴えた。

「鎖国」で減少に転じた梅毒

 この時、鈴木代表はこの問題について、朝日新聞の取材に対して「極論、日本も一旦『鎖国』をすれば、よりこの問題の因果関係が明らかになる」と語ったが、奇しくも令和元年冬に中国での新型コロナ発生を受けて、訪日中国人の数は減少し日本政府もついに外国人の大幅な入国規制に踏み切った。その結果、今月10日に東京都感染情報センターが発表した梅毒の感染者数推移によると、女性の感染者数が令和元年から減少に転じていたことが明らかになった。更に去年は4年前の平成28年並みの数に減少していたこともわかった。

 今後も我が党は国民の安全のため、レッテル貼りに怯むことなく警鐘を鳴らしていきたい。

梅毒男女別患者報告数推移

出典:東京都感染症情報センター » 梅毒の流行状況(東京都 2006年~2020年のまとめ)