小此木領土担当相は操り人形か!会見で「諸般の事情」「諸々のこと」と逃げる(九十九晃)

竹島の日式典

 2月16日に、小此木八郎領土問題担当大臣の行った記者会見が国民の顰蹙を買っている。大臣は会見で、22日の「竹島の日」の関連式典について、9年連続となった政務官派遣を発表した。そこで、政務官派遣の狙いや、島根県は菅首相や小此木大臣をはじめ関係閣僚を招待していることについて質問が相次いだ。これに、小此木大臣は「諸般の事情がある」「諸々のことがある」「政府内での諸般の情勢を踏まえて検討した結果」などと何かの一つ覚えであるかのような返答に終始するのみ。口にする言葉を変えてみても内容は同じだ。

 わが国政府は「竹島」を韓国との領土問題だと認識しておきながら、「竹島の日」を島根県任せにしている。そもそも「竹島の日」は、政府による逃げに我慢ならないと島根県議会が制定に漕ぎつけた背景がある。

 現在、当時を知る県議の訃報や一線を引くなどの話も聞かれる。以前、来賓として出席した国会議員が「竹島の日」記念式典の壇上で「開催おめでとうございます」などと発言して𠮟責されたことがあったと聞く。「竹島の日」はおめでたい日ではない。この一件からも島根県と政府の温度差を痛いほど伝わってくる。私は、国と対決してでも「竹島の日」の制定を実現させた島根県議会にいる「戦う政治家」たちの意志に心からの敬意を表し、今年も松江市に足を踏み入れる。

(九十九晃)