【書籍紹介】『沼山光洋遺稿集―靖國神社御親拝祈願』展転社 刊
著者の沼山光洋氏(靖國會事務局長)は昨年5月11日、靖国神社中通りで自決された。あれから一年経った。今回、本書を通して沼山氏の「想い」に触れてほしい。
一つ取り上げるなら、春秋の例大祭だ。現在は勅使の参向をいただいている。勅使、すなわち天皇陛下の御遣いである。沼山氏も本書の中で途切れることのない勅使の参向、皇族方の参拝こそが大御心だと記している。
また、勅使をお迎えするにあたり「天皇陛下万歳」と誰も唱えることはできないとも指摘している。
「慰霊」を大切にしてこられた平成の御代に御親拝が途絶えたのは、私たち世代の責任であると痛感させられた。
(評者 九十九晃)