【書籍紹介】『マスメディアの罪と罰』高山正之・阿比留瑠比 著、ワニブックス 刊
自己の都合なる自虐の目線にて、母国(日本)を語り、此れがあたかも「真実の報道」と自慢する。其の意図的な欺瞞の渦に呑み込まれ、虚構の報道に踊らされた日本人―悲劇の国民だと云える。
正義の使者を気取り、メディア権力を大上段に掲げ、偽りを真実と嘯く。此の仮面のニヒリズムに胡坐をかき、ウソを百遍唱え欺瞞が正論と成る。此の悪の体制が朝日新聞やNHKなるマンモス集団である。
巨大化(権力)した組織は、其の虚構が巨人故、己が言論・報道は真っ当な剣と錯覚して居る。此れが「罪と罰」だと云うこと。此れを罰するのはGOD(神)に非ずして民である。救世主は、高山×阿比留両名のジャーナリスト。
阿漕な報道をする輩(朝日・NHK)への正当鉄拳を加え、真実による春の息吹―読者にもたらしてくれる。奢れる者は平家同様に行き着く先は破滅だと。
「傲慢と偏見」で着色されたマス・メディアは、「旧害から一刻も早く脱して欲しい」(阿比留)―其の羅針盤足り得るのが貴重な本書である。
(評者 文藝評論家 蓮坊公爾)