【書籍紹介】『日本人はなぜ外国人に「神道」を説明できないのか』山村明義 著、ベストセラーズ 刊

日本人はなぜ外国人に「神道」を説明できないのか (ベスト新書)

著者は、神道を一言で申せば、日本人が誇る「らしさ」だと云う。

此の共存共栄なる「かんながらの道」は、親日外国人( 外国人神主)に於いても慧眼すべき「心のよりどころ」温かな道すがらであり、キリスト・イスラム教の如く経典も、排他的独善性も無い。仏教徒の共存が生まれたのも、本質的に「和」の精神で活かされ戦闘的対峙の思想性すら存在せぬ。

自然草木に息づく八百万神に抱かれし我ら。大和人の血潮に蠢く心魂は、西洋的合理主義の善悪―基準に依る采配なる唯物より、唯心の生活空間に支えられて居る。鎮守の森に佇む時、去来する静寂の抒情世界は、荒らぶる精神を和魂で鎮めてくれる。

山村氏は、国家神道の虚と平田篤胤の偉大さをも語ってをる。又、アニメ・漫画が世界から称賛される。此の根底にはシントイズムが在り、此の現象の素晴らしさを讃えて居る。

高書に於いて神道の真髄に触れ、異文化の人々に神道の美的感性を伝承してもらいたい。

(評者 文藝評論家 蓮坊公爾)