消防団が思想を理由に入団拒否か? 山梨県甲府市で 違憲の疑い
山梨県の甲府市消防団が、入団希望者の素性調査をおこない、思想を理由に入団拒否をしていた疑いが浮上した。
甲府市消防団に入団を拒否されたのは、甲府市在住の松田晃平氏(30歳)だ。松田氏は民族派運動家であり、大日本愛国団体連合時局対策協議会の理事を務めている。
松田氏は昨年7月末、市内で引っ越したのを機に、地元が消防団員のなり手不足であると聞き、市役所経由で直接消防本部におもむき、近所の「東消防分団」を紹介してもらったという。
8月中旬に分団長が松田氏宅を訪れて、入団手続きをおこない、松田氏は晴れて9月1日から甲府市消防団東分団に入る事となった。
9月中旬に松田氏は、分団の詰所に行き、消防団の制服や手帳、安全靴等を支給され、10月3日に分団の定例会と設備点検があるから、その場で他の分団員に挨拶するように指示された。
消防団本部からの呼び出し
ところが9月27日に、甲府市消防本部の人事課係長から電話がかかってきた。「面接して色々聞きたいことがある」と言うので、松田氏は消防本部へ行った。
すると、広い会議室で人事課長と係長の二人で面接することになった。しかも手元には分厚い資料があり、一人はメモを取っている。もはやこの時点で通常の対応ではない。「入団動機を教えてください」「地域貢献としか言いようがないでしょう」「それ以外にないんですね?」
そして入団時と同じ質問があったのちに、「欠格条項として禁錮刑以上に処されたり、消防に反するような犯罪を犯した事ってありますか」と質問がきた。
松田氏は平成28年5月に皇室侮辱記事を掲載した雑誌「WiLL」に抗議し、編集部に消火器とペンキをまいて逮捕されたことがある。「消火器の使い方はおかしかったが、これは欠格条項にあたるのか」と、松田氏が聞くと、「欠格条項にあたらない」と人事課は答えた。
松田氏が「今日は何の為に呼んだのか」と聞くと、「入団審査だ」と答える。「では、審査中の人間に制服や手帳を支給していたのは問題ではないか」と詰問すると、「申し訳ない」と繰り返すばかり。「率直に言って、この面談の目的は何か?」と尋ねても要領を得ない。
松田氏は、「まだ審査中なのだとしたら、そんな人間に制服や手帳を支給するのはおかしい。今日は嫌な予感がしたから制服や手帳を一式を持ってきているから返す」と言って、制服や手帳を置いて帰った。
ネット情報と思想で入団拒否
帰宅後、分団長から電話があり、「松田さんの事をネットで調べてみたら、色々出てきた。消防団本部の審査が認められれば入団を歓迎したい」という内容だったという。
しかし、10月25日に、甲府地区消防本部長、広域行政事務組合議長、人事課長らを交えた四者面談の場が持たれた。
そこで消防本部長は松田氏に「任用を拒否する。理由は松田氏の(思想)信条だが、松田氏の(思想)信条を否定するものではない」と、支離滅裂な説明をしてきたという。
その後、松田氏の元には11月11日付で甲府市消防団団長名義で「慎重に審査を重ねた結果、任用できないこととなりました」との通知書が届いた。理由などは一切書かれていなかった。
消防団入団の欠格事項に一切該当しないにもかかわらず、市側が思想信条を理由に入団を拒否したのだ。
ちなみに、松田氏が所属するはずだった、甲府市消防団の他の分団には共産党議員も所属している。破防法適用検討団体の共産党が良くて、愛国主義をダメとするなら、とんでもない思想差別であり、憲法違反の疑いが強い。
松田氏は甲府市に対して審査請求をおこない、本件を追及していくという。今後、甲府市の対応が注目される。
(編集部)
松田晃平(まつだ・こうへい)
山梨県甲府市在住。甲府改善の会。
日本や山梨県甲府市の諸問題を取り上げ、運動をしている。
twitter @matsuda0824
甲府市に消防団任用に関する審査の過程等を含む個人情報の公開を求めて請求しましたが、「一部公開」という決定がなされました。それに対して全部公開しろと審査請求中です。審査の過程が出れば甲府市として大問題になるため、何としても全部公開を阻止しようと頑張っているような雰囲気です。 pic.twitter.com/Bb46ObYTMk
— 松田晃平@甲府市 (@matsuda0824) March 8, 2022