フランスっておかしくない?

仏紙に掲載された風刺画

仏紙に掲載されたいくつもの風刺画には強い悪意がある。

ゴーン騒動、反捕鯨、仏機皇居上空飛行、死刑執行への内政干渉…

 去年11月、日産のカルロス・ゴーン会長(当時)の逮捕を受けてからの、一連のフランスの反応に違和感を覚えた方も少なくないのではないだろうか。

 仏政府・マスコミを挙げてゴーンの逮捕・拘留を「不当な人権侵害」であるかのように騒ぎ、日本非難と内政干渉まがいの行為を繰り広げた。

 仏政府の対応はひとまず置いといて、仏紙に掲載されたいくつもの風刺画には強い悪意がある。左の風刺画は取り調べ室にいるゴーンが「もしもし、いま日本で拘束されている」と電話をかける。すると電話を受けた現地にいるフランス人が「こっちも黄色いのに取り囲まれて大変だよ!」と応える。昨年11月から盛り上がっている反政府の「黄色いベスト運動」と「黄色人種」をかけたものだ。他にも法廷に引き立てられたゴーンが、眼鏡をかけ釣り目で猿のような顔をした判事らを相手に「私だってどっぷり黄色に浸かっているよ!」と発言するものや、網にかかったゴーンとクジラが「放せ!私は無罪だ!」「僕だって!」と叫び日本の捕鯨文化をも揶揄した「心ない日本」と題した風刺画まで、ここに掲載するのも馬鹿馬鹿しくなるようなものがあふれ返っている。そしてそれが掲載された新聞を何ら批判することも無く嬉々として買っているのがフランスの国民性なのか。東日本大震災の時も、福島第一原発事故に絡め、手足が三本になって目玉が飛び出した力士が土俵に立っている様子を「東京五輪」として物議をかもしたこともある。

 昨年の10月8日には羽田発パリ行きのエールフランス293便が通常ルートを外れ、皇居上空を低空飛行し、国も「異例の事態」といい、国民からも非難の声があがった。

 また、昨年7月のオウム真理教死刑囚への死刑執行について仏大使館「世界中で死刑廃止を呼びかける」という偽善に満ちた声明を発表してネット上でやや炎上騒ぎにもなったりしている。おかしな国は隣の半島だけではないようだ。

しんぶん国民 皇紀2679年(平成31年)2月号より